弱酸性縮毛矯正とアルカリ縮毛矯正の違いとは？名古屋 美髪師 寒川　京

約9年前から弱酸性縮毛矯正をやってきた私がお答えしますね。

まず大前提として、髪はアルカリ剤によってダメージします。
アルカリ剤はキューティクルを無理やりこじ開けて髪の中に薬剤を浸透させます。
そのためキューティクルが浮いたり剥がれたりします。

さらには、そのキューティクルの隙間から髪の中の栄養や潤い成分が外に流出してしまいます。
その結果髪にツヤがなくなったり、髪がパサついたりしてしまいます。
弱酸性縮毛矯正はアルカリ剤を使っていないのでキューティクルを極力開かせないのでダメージを最低限に抑えることができます。

いいえ、全くダメージがないという訳ではありません。
弱酸性といっても縮毛矯正のお薬は髪の中のシスチン結合という結合を切らないとまっすぐにはできませんし、アイロンもしますので全くダメージがないとは言い切れません。
でもこれまでのアルカリ矯正に比べれば天と地ほどの違いがあります。

いいえそんなことはありません。
しっかり伸びますよ。

それよくありますよね。
これまでのアルカリ矯正は髪そのものを軟化（柔らかく）させるので髪の質感が不自然なものになってしまいます。
でも弱酸性の縮毛矯正は髪を軟化させないのでそんな感じにはなりません。
自分でストレートアイロンをした時のような自然な仕上がりになりますのでこれまでのような不自然さはありませんよ。

そうですね。今までのアルカリでの縮毛矯正よりは断然いいと思います。
しかし弱酸性縮毛矯正だから大丈夫というわけではありません。
弱酸性でも傷む時は全然あります。

はい、上記にもあるようにダメージはすごく抑えられるのですが、どんな髪の毛の状態にも万能というわけではありません。
弱酸性の薬剤にも色々ありますし、元々の髪の状態によっても薬剤をきちんとコントロールしないととんでもないことになります。
アルカリはもっとやばいですが、酸性でもやばい時はあります。

ですよね（笑）
そうなんです。
美容師さんの中にもこういった理論が苦手な人が結構たくさんいて、酸性だったら傷まないから大丈夫って思ってやっている人が多いです。
だいたい簡単ですよーって言っているメーカーの薬にはシステアミンがメインの場合が多いです。

私も一時期システアミンメインの薬剤を使ってみたのですがそれまで使用していたスピエラ単品での薬剤に比べて質感が悪かったのでやっぱりスピエラに戻しました。
ただ、スピエラはコントロールするのが難しいです。
でも仕上がりの質感は１番いいですね。

そう。これに関してはお客様は特に知らなくていいことですよね。
だから信頼できる美容師がいることがとても重要になるわけです。
美容院にある薬剤や、やり方は日々アップデートされていますので美容師は知識のアップデートと、自ら学ぼうとする向上心が必要不可欠なんです。

そうですねそれがいいと思います。
初回でうまくいかなくても次回もっとこうして欲しいと伝えて美容師と共に理想のヘアにしていくことも重要です。
毎回初めての美容院だと前回の履歴が分からないので薬剤の微調節に限界があるんです。

いくつか画像でご紹介しますね。

そうなんです、髪のダメージがすごく少ない上に、オリジナルの疎水トリートメントをしていますのでツヤツヤに仕上がります。

縮毛矯正特有の不自然さもありませんよね？
よくインスタグラムなどでツヤツヤの動画ありますがあれはアイロンをして仕上げていることがほとんどですが
この画像は全て手で乾かしただけです。

髪質やクセの強さ、ダメージレベルは人によって違いますので気になることがあればお気軽にご相談ください(^ ^)

最近はインスタグラムの影響も大きく『弱酸性縮毛矯正』というワードだけが一人歩きしてしまっています。
そのワードに力があり美容師さんが集客しやすいから。
でも本質はそこじゃないんです。

確かに弱酸性の縮毛矯正は革命的な技術ですし、素晴らしい技術です。
でも弱酸性矯正が不向きな髪もあります。
そういった髪にはアルカリ矯正を行うことももちろんあります。

だから弱酸性縮毛矯正が目的にしてしまうと満足できない方も出てきてしまうということです。

あくまでも弱酸性縮毛矯正はその手段の一つに過ぎません。

はい、その通りです。
SNSの普及に伴い、写真に釣られて行ってみたけど髪がすごく傷んだ、綺麗なストレートにならなかったなど満足されなかったお客様もたくさん来られます。
だから私はしっかりと本質を見極められる美容師を目指して今もなお日々努力していこうと思っています。